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今回は、前回に続いて、新しくジョインした2人のメンバーをさらにご紹介していきます!それぞれのユニークな経歴と、アンカースターに来るまでのストーリーを、カジュアルなインタビュー形式でお届けします。
1人目:及川修(オイカワ シュウ)さん
Q. 大活躍されていたキーエンスから心機一転、MBAにチャレンジしたのはなぜですか?
僕は新卒からずっと営業をしてきました。主に、製造業を中心とした大規模な工場向けに、最新のセンサーやロボットなどのソリューションを販売・提供することが仕事でした。キーエンスはブランドが確立されていましたし、製品のクオリティもとても素晴らしかったので、商品はどんどん売れていきました。
ただ、しばらく営業を続ける中で、それが自分の実力で製品を売っているのか、それともブランドの力で売れているのか、わからなくなり、自分は会社のブランドという看板を外したら何ができるんだろうと考えるようになったことが大きなきっかけとなりました。
あとは、お客様が製造業だったりと、自分の手に職をつけている方が多かったことも刺激になりました。皆ものづくりに関する専門知識をもっていて、とても楽しそうに夢中になっているんです。そんな姿をみて、僕も自分の力で勝負してみたいと思い立ち、環境を変えようと決意し、元々興味があった海外に目を向けて、MBAをという選択肢を考え始めました。
Q. MBAに向けてどんな準備をしましたか?
相当な勉強をしました。MBA受験では一般的に、TOEFL(TOEICよりアカデミックな内容を主とした英語能力測定試験)、GMAT(数学や国語など、MBA受験者の分析力・推論力を評価する国際的な標準テスト、日本で言うセンター試験のようなもの)、エッセイ(MBA志望理由を作文したもの)、推薦状などが必要です。
僕は海外に住んだことも無く、学生の時はずっとスポーツをやっていたので、英語力はTOEICでいう250点(990点満点中)からのスタートでした。
勉強は仕事と両立していたため、毎朝6時にガストに行って勉強してから出社し、さらに毎晩9時頃に会社を出た後に、深夜までカフェで勉強してから帰宅していました。
そんな生活を2年くらい続けましたが、さらに勉強の時間を取るために思い切って会社を辞めました。とにかく勉強しなければならない環境を無理矢理つくりました。
そのあとは1日10時間くらい勉強し、やっと受験できるスコアに近づき、合格できました。
Q. MBAでは何を学ぶのですか?
MBAは、一般的には経営を学ぶところとされています。ただ、MBAも各大学によって特徴が全く異なって、たとえばハーバードは大企業のマネジメントを学ぶのに強かったり、MITはテクノロジーを経営に活用するノウハウを学ぶのに強かったりします。
僕はバブソン大学で起業学(アントレプレナーシップ)を勉強しています。会社をどう経営するか、というよりは、どうはじめるかということを学んでいます。ビジネスは課題解決のためにあって、ビジネスを興すにはその課題を洗い出す感受性が重要だと感じています。そのために、多国籍な生徒と触れ合える環境で、国や多文化による課題の違いを体感できる経験は大きな学びになっています。
Q. アンカースターに来たきっかけは?
MBAの夏休み中、起業準備のために様々なベンチャーキャピタリストと話したり、起業家支援プログラムに参加したりしていましたが、なかなか自分のビジネスアイディアを評価してもらえずとてもへこんでいた時期がありました。
そんな中、悩みながら色々な本を読んでいて「竜馬がゆく」を読みました。坂本龍馬はとにかく外に目を向けていました。そして、日本をよくするために一致団結して、大きなちからを借りて、一丸となって目的を成し遂げていました。
そんな坂本龍馬に憧れていたところ、バブソン大学と関わりのあったアンカースターを、教授が紹介してくれました。アンカースターの方から話をきいたら、アンカースターはまさに坂本龍馬がやってたことと同じことをしている!と思い、運命を感じました。それで夏休み中インターンとしてお手伝いさせていただくことになりました。
Q. 人生のハイライトを教えてください
大学の卒業旅行に行ったサイパン島で、謎の感染病にかかり、3週間意識を無くして生死をさまよったことです。サイパン島から帰国したら、体に突然斑点が出て、高熱が出て倒れたそうです。でも原因不明で、「なにかの感染症だろう」ということしかわかっていなかったそうです。
何種類かの薬を試し、3週間後に奇跡的に回復したのですが、その時に母親から「いい経験したね」と言われました。その言葉を聞いたとき、生きていればすべての経験がプラスだし、意味のない経験なんて無いなと思えた気がしました。
このような経験が、チャレンジしたい、行動したい、という起業精神につながっているのかもしれません。
2人目:杉山 諒(スギヤマリョウ)さん
Q. アンカースターにジョインする前はどんなお仕事をされていましたか?
アマナという会社で、プロジェクトデザイナーというポジションを担当していました。
主に、プロジェクトを成功に導くことを主題として企画・設計を担います。ときにはチームのファシリテーションも行ったり、”大体どんなプロジェクトでもデザインします!”というスタンスで、多岐にわたる役割を担ってきました。
プロジェクトも本当に多種多様で、デジタルを使った新しい表現体験を研究するラボに所属しカメラシステムを開発したり、トラックにプロジェクトマッピングしたり、ロボットを動かすプログラムをつくったり、とにかく夢中で色々なお客様企業の表現をお手伝いしてきました。
他にも、amana Creative Camp という、ビジネスパーソンの創造性を高めるための人材育成プログラムをゼロから開発したりもしています。
Q. クリエイティブな仕事に携わるようになったきっかけはなんですか?
学生時代まで遡りますが、キャリアのスタートの原点になったのは大学生のときに熱中していたダブルダッチ(2本の長い跳び縄を逆方向に同時に回しながら、その中で一人または複数の人がさまざまな動きや技をしながら跳ぶ、競技・パフォーマンス)です。関西の大会で優勝したことがあるくらい、大学ではそればかりやっていました。
ダブルダッチは単に技術を競うだけではなく、ファッションや音楽、構成、チームビルディング、といった様々な要素が組み込まれた総合パフォーマンスです。色々な要素を組み合わせてその場の空間を作り上げていく過程がとてもクリエイティブで楽しかったんです。
それがきっかけとなり、自らのイマジネーションに磨きをかけたいと思い立ち、大学卒業後に専門学校で空間デザインを学ぶことを決めました。いまでも、様々なプロジェクトでのアウトプット時、大学生のときに皆でダブルダッチをしていた感覚と変わらないものを感じています。
Q. アンカースターへの出向を決断する過程で迷いや葛藤はありませんでしたか?
アンカースターとは、あるイベントを共同で企画したことが縁で知り合いました。出向制度があることを聞いてからオフィスにもお邪魔して、会社の説明を聞いた時はとにかく「おもしろい」という印象が強かったです。
自分は今まで、主に国内、なんなら時々社内向け、関わる人数もとても多い、という環境の中で切磋琢磨してきました。一方アンカースターはグローバルで、とてもオープンマインドで、少数精鋭。これまでの働き方とは対照的なスタイルと、スキルフルで魅力的なメンバーにとにかくおもしろい!と刺激を受け、気がついたらアンカースターで働く自分の姿を想像するようになっていました。ですので、出向するまでにそこまで大きな迷いや葛藤は無かったと思います。また、以前他社への出向の経験もあって、少しは出向という状況に慣れていたというのもありました。
Q. アンカースターで実際に働いてみて、どのような印象をお持ちですか?
まだアンカースターで働きはじめて1ヶ月しか経っていませんが、とにかく元気で、圧倒的にポジティブな雰囲気があります。アンカースターのお客様企業の経営陣の方々とのやり取りに参加させてもらっていると、良い意味で、酒場で楽しく話しているような雰囲気なのに、話している内容は非常に真剣。未来を見据えた提案やアイディアが飛び交い、とても刺激的です。
今まで、多くのプロジェクトに携わってきたからこそ思いますが、日本のじめじめとした空気を吹き飛ばすようなアンカースターのポジティブさが痛快で、そこに宿る”人の想い”を大切にする姿勢にもとても共感しています。
Q. 杉山さんの人生のハイライトを教えてください。
家族です。今年の6月に2人目の娘が産まれて、4人家族になりました。僕は何かやりたいことが見つかると、そのこと以外は全て捨てて、全てのエネルギーをそこに使ってしまいます。
僕ははそんな全力で走っている状態が心地良いのですが、家族という存在は、良い意味で走りすぎる僕にストップをかけてくれます。
もし自分一人なら、休日もパソコンに向かって資料を作っていたかもしれない人生に、「旅行に行ってみよう!あのレストランに行ってみよう!あの街に出かけてみよう!」と、様々な経験を与えてくれます。
特に子供の存在は影響を受けています。仕事なら上手くいくことが、子供はそうもいかない。予想も出来ず、思った通りに行動してくれる訳では無い。最も身近なところで、最も不確実性の高い存在がいると、世の中大概のことはイージーに感じられ、悩んでいたことも、何を悩んでいたんだろうと、心の器が大きくなったような感覚を与えてくれます。
仕事に走り続ける僕に、人間的な多くの気付きを与えてくれ、絶対的な味方でいてくれる家族には、感謝しかありません。
おわりに
前回のご紹介した3人に続き、とてもおもしろいキャリアをもつメンバーが加わってくれました。これからも、彼らと一緒に創っていく新しい物語を皆さんにお届けしたいと思います。引き続き、アンカースターのジャーニーを温かく見守っていただけると幸いです!